発達障害 こどもとの関わり方について考える
先生からよく怒られる
言ったことをよく理解できていない
大きい音にやたら反応する
発達障害と診断された子どもたちによく見られる行動です。
筆者は児童分野専門のソーシャルワーカーでありながら発達障害を持つ子どもの家庭教師をしています。
その中で子どもとの関わり方についてご両親からよく相談を受けますので備忘録として
発達障害を持つ子どもとの関わり方3選をご紹介していきます。
1 具体的な支持をする
・やることリストを作る
・数値や時間を指定する
・順序立てて説明する
2 絶対に否定しない言葉かけ
・「できない」で切り捨てずに「どうすればできる」
・間を空けずにすぐ褒める
・失敗した時に選択肢を与える
3 「好き」を探させる
・お道具散りばめ作戦
・お手本作戦
・何も言わずに放っておく
・自然と触れる
・〇〇体験教室が意外に有効
1《具体的な指示をする》
・やることリストを作る
発達障害を持つ子どもにとって難関ポイントが口頭による指示です。
「家に帰ったらアイスを食べるけどその前に手洗いうがいをして、靴を並べることも忘れないでね。あ、金魚にも餌をあげてテレビは宿題終わってからだよ。」
これでは家に帰ってから手洗いうがいもせずにアイスを食べるだけになってしまいます。
その日のうちにやることが多い場合は朝の時点で紙に箇条書きで書いて、達成できたら線を引いて消していく戦法を取ることがオススメです
▷一度に話す内容はシンプルに短く
▷紙に箇条書きで今日することをまとめましょう
・数値や時間を指定する
「あの辺にある食器とって〜」「夕方くらいに迎えに行くね」
ではなく「茶色い棚の三段目にある黄色い皿をとって〜」「17時30分に駅に行くから待っててね」と言ったイメージです。
▷感覚やこそあど言葉ではなく具体的な場所や時間を明確に
・順序立てて説明する
一度にやることが多い場合は「一番目に〇〇をしようね」「一番目が終わったら二番目に〇〇をするよ」と都度、具体的な指示をすると子どもにとって理解しやすいです。
▷ゆっくり一つずつ指示しましょう
2《絶対に否定しない言葉かけ》
・「できない」で切り捨てずに「どうすればできる」
覚えることが苦手な子でも紙に書いたらその都度思い出せます。
やり方を変えてみたり、子どもを見る視点を変えてみれば「どうすればできる」かと言うアイデアが湧いてくるはずです。
・間を空けずにすぐ褒める
宿題が終わった時、お手伝いができた時。今日の振り返りで寝る前に褒めるのではなくできた瞬間に「すごいね」爆弾を落としましょう。速攻です。すぐに褒めるのです。
・失敗した時に選択肢を与える
約束していたはずのことができなかった時に「なんでできないの!!」と怒ってしまいがちです。できなかったことは咎めるのではなく、次からはどうすれば良いのか考えさせるようにしましょう。
例えば、
「宿題が終わってからゲームって約束したよね?でも先にゲームをしちゃってたからママは悲しいな」の後に、
「明日からどうしたらいいと思う?」「今日の宿題はいつやったらいいと思う?」
と質問を投げかけてみましょう。
3《好きを探させる》
・お道具散りばめ作戦
〇〇やってみない?と提案することも大切ですが、意外に有効なのが趣味に関わるものを目の届く範囲に置いておくことです。例えば絵本なども表紙が見えるように置いてみたりすることで自然と本を読むようになります。
ギターとか色鉛筆とかチャレンジさせてみたいものをあえて置きっ放しにしてみましょう。
・お手本作戦
子どもの目の前で一緒に勉強をしたりお絵描きをしたりハンドメイドをやってみたり…そうすると興味を持って「一緒にやりたい!!」と興味を引き出しやすいですよ。
・何も言わずに放っておく
〇〇しなよ!!と圧をかけるように言っても子どもは逃げたくなるだけです。
あえて放っておくことで自分で考えて行動させるきっかけになります。それで失敗してしまった時は上記で述べたように次からどうしたら良いか考えさせてみましょう。子どもの時の失敗は成長していく過程で重要なポイントです。
親が手を加えて得た成功よりも自分で選んで失敗したものの方が経験値としては大きいです。
・自然と触れる
動物と触れたり、外でバーベキューやキョンプに行ったり、海や川で遊ぶことは心の癒しにつながります。家の中でゲームよりもやはり外の世界に触れていた方のが心も価値観も伸びやかになりますよ。
・〇〇体験教室が意外に有効
洋裁教室や木工教室などの「何かを作る教室や習い事」は子どもの興味を引き出しやすくさらに集中力が抜群に上がります。勉強するときはなかなか終わらないのにミシンを触り始めると食事も忘れてのめり込んでいるなんて話も筆者はよく耳にします。
プリザーブドフラワーや調理教室、音楽教室などいろいろありますよね。まずは無料体験のあるところから攻めてみてはいかがでしょうか?
《まとめ》
今回は発達障害の持つ子どもとの関わり方について何点か提案してみました。
対人関係のトラブルが多かったりして悩ましい時期もあると思います。
その中で子どもにとってコレが好き!!という何か熱中できるものが見つかるきっかけになるといいですね。